大木 祐二
monofarm編集室
編集長
mononfarmウェブマガジン編集長を務め、monofarmの発起人でもあります。
未来のものづくりはどういった「コト」や「モノ」であるのかを通じて、みなさんとのつながりを求めてウェブマガジンを立ち上げました。
monofarmから新しいものづくりの芽がたくさん育つことを目標に活動中。

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「第3回接着THON」開催結果報告
6月20日を皮切りに、TechShop Tokyoで開催されてきた「接着THON」。今回で「第3回」を迎え、[第1部(1日目:7月29日(金)19:00〜22:00)」「第2部(2日目:7月30日(土)10:00〜19:30)」と2部構成でアイデアソン・ワークショップ、ハッキング・プロトタイピングをこなす日程となり、「接着THON」としては本編とも言える回となりました。


【[第1部]アーティストトーク&メーカーズトーク】
「第3回接着THON」はアーティストトークから始まり、OXOXO(以下、「ゼロバイゼロ」)の飯田 起弘さんにご登壇いただきました。ゼロバイゼロは、人間が本能的に美しいと感じる自然物の動きを洞察し、それをシンプルな装置によってさらに際立たせることに挑戦する、インスタレーション・アーティスト集団です。私たちの日常の空間で「音」を捉え、高度なテクノロジーでありながらシンプルに「可視化」させ暮らしに溶け込ませてゆく「ゼロバイゼロ」の商品や作品を通じ、参加者の方々に心地よいインプットが行われました。

ゼロバイゼロ飯田さん

「ゼロバイゼロ」飯田さんによるアーティストトーク(「ゼロバイゼロ」の活動・経歴

「神戸ビエンナーレ2015」に作品出展された、「Isles(アイルズ)

「GREEN FUNDING」にてファンディング達成された、ゼロバイゼロのプロダクト「Kvel(クベル)


メーカーズトークでは、セメダイン株式会社 岡部 祐輔さん(以下、岡部さん)、株式会社なまえめがね 河村 和典代表(以下、河村代表)より、ご協賛頂いたアイテムの性質や特性、そしてデモ実演により製品理解を深めてゆきます。

セメダイン株式会社 岡部さん

セメダイン株式会社 岡部さんによるメーカーズトーク(導電性接着剤を使用した、「光る木」により製品特性を紹介。そのままオブジェとして飾れる岡部さんの作品。)

「接着THON」で主役となる、「導電性接着剤(SX-ECA48)」は従来の高温硬化型の半田付け作業に変わる、低温硬化型のフレキシブル導電性接着材として注目されています。「接着THON」の協賛企業であるAgIC株式会社の、導電性インクで回路プリントされたPET基材にコンデンサーやセンサーなどの電子部材を導電性接着剤で接着することで、フレキシブルプリント基板を作成でき、小型省電力タイプのIoTウェアラブル機器などに実装可能となります。

「着るセメダイン」で光を纏う 新たなウェアラブルデバイスを実現

AgIC Erasable Circuit Marker Kickstarter PV

株式会社なまえめがねよりデバイス協賛いただいた「雰囲気メガネ」は、スマートフォンと連動するメガネ型情報端末であり、フルカラーLEDライトの点滅と小型スピーカーからのサウンドで情報を把握することができる、最新型のウェアラブル・デバイスとしてリリースされます。「Github」サイトより、SDK(ソフトウェア開発キット:ios・Android)とMDK(製造開発キット)が提供されており、様々な活用方法の広がりが見込めるウェアラブル・デバイスとしても注目されています。

スマートに情報を伝えるメガネ型情報端末「雰囲気メガネ」


【[第1部]ワークショップ&アイデアソン】
「第1回・第2回」とワークショップ&アイデアソンをファシリテーションされてきた株式会社スパイスボックス山崎 晴貴さんにより、「第3回」もプロトタピングに向けたワークショップ&アイデアソンが、和やかな雰囲気の中開催されます。まずは、「第1回・第2回」のアイデアソンにより生み出されたアイデア共有からはじまりました。

株式会社スパイスボックス 山崎 晴貴氏

株式会社スパイスボックス 山崎晴貴さんによる「第1回・第2回」アイデアソンの共有(「雰囲気メガネ」着用によりナイス雰囲気なファシリテーション)

今回のアイデアソンでは、プロトタイピングを見据えた具体的なアイデアが数多く発表されました。皆さんのアイデア発表の後、各々が良いと感じたアイデアに投票し、得票数の高い4アイデアに絞り込まれて行きます。「どうしても、これをつくりたい!」という参加者たっての希望もあり、最終的には5アイデアのプロトタイピングを行うこととなります。

接着THONアイデア「Eホン」

「雰囲気メガネ」をかけたクマのぬいぐるみに、飛び出す絵本。そしてアイデアタイトルは「飛び出せ!Eホン」。得票数はダントツの1位でした。(アイデア主:高橋 哲さん)

その後、アイデアを具現化できるメンバー構成となるようチーム分けされ、チーム毎にアイデアを深堀してゆきます。初めましての直後には、楽しみながらも真剣にお互いのスキルを活かし共創する様は、新たな「ものづくり」の息吹が感じられるほどの臨場感と熱意と迫力があります。大方、チームでの役割分担が決まったところで、[第1部]が終了。

プロトタイピングアイデアの深堀

[第1部]の終了後、夜遅くまでチームミーティングが繰り広げられる


【[第2部]ハッキング&プロトタイピング】
「第3回接着THON」の醍醐味となる、ハッキング&プロトタイピングは、午前10時から開始されましたが、材料調達・加工、プログラミング、デザイン制作など、チーム間で役割分担されていることもあり、開場時の参加者数はややまばらな状態でのスタートとなりました。徐々にメンバーが集まり始め、それに伴いプロトタイピングが加速度的に進行して行きます。参加者方々の都合上、1人でプロトタイピングをこなす方もいましたが、他チームからのアドバイスやヘルプを受けながら、アイデアを着々と具現化して行きます。

チーム「Eホン」

クマにネコにライム君。あ、カエルです。

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和やかな中にも、皆さん真剣にプロトタイピングに取り組まれます


「第3回接着THON」プロトタイピングの様子


プロトタイピング終了の時間が迫るにつれ、チームでどこまでアイデアを具現化するのかを適宜判断しつつまとめあげ、作品発表に備えてゆきます。

【[第2部]作品発表、授賞式】
10:00からスタートした「導電性接着剤」を使用したハッキング&プロトタイピングは18:30で終了し、各チームの作品発表が行われました。受賞式では、「The best 接着賞」「ナイス接着導電賞」「やまざき☆はるき賞」の3つの賞が用意され表彰されます。各チームメンバー、作品の紹介とプレゼン内容をまとめてご紹介させていただきます。

[The best 接着賞] チーム名:かっこええほん制作委員会

(E)ホン

[作品タイトル](E)ホン
[メンバー]高橋 晢さん、小川 和也さん、鈴木 宏明さん、Yoshio Jpnさん、ヒミツのくまさん、ライム君
[作品内容]絵本をめくると「光」と「音」と共に飛び出る絵本。クマさんやネコちゃん、ライム君(カエル)によるおしゃべり演出もあり。そして絵本の内容と「雰囲気メガネ」の色も連動してしまう、ナイス接着!ナイス導電!ナイス雰囲気なインタラクティブ作品。

[ナイス接着導電賞] チーム名:なんだっけ?

ときめきリボン

[作品タイトル]風にふかれてヒロイン気分「ときめきリボン」
[メンバー]平間さん、竹澤さん、登尾さん
[作品内容]動きに連動し煌びやかな効果音と共に、髪飾りがピカピカ輝きます。お姉さんの魅力マシマシな素敵な作品

[ナイス接着導電賞] チーム名:ポケッチ

Poketch

[作品タイトル]Poketch
[メンバー]河 芳成さん、菊川 貴信さん、中村 太郎さん
[作品内容]世界的にブームを巻き起こしている「ポケ○ン GO!」と連動する、時計型デバイスの作品。モンスターがいる方角のLEDが光り、近づくとブザーが鳴ります!

[やまざき☆はるき賞] チーム名:ピカグラスイッチ

ピカグラスイッチ

[作品タイトル]『ピカグラス』
[メンバー](宜しければチーム方々ご連絡ください。お名前掲載いたします!)
[作品内容]LEDが仕込まれたアクリルベースにグラスを置くと、鮮やかな輝きを演出する作品。LEDはアルディーノで制御され色が変化します。アイデアイメージでは、バーカウンターにグラスを置くと、バーカウンターに仕込まれたLEDが発光しグラスを綺麗に彩る仕様。

[やまざき☆はるき賞] チーム名:つりおじさん

電気ウキの電池が切れた時にコレ

[作品タイトル]夜釣りに来たけど電気ウキの電池が切れた時にコレみたいなモノがあるといいな
[メンバー](宜しければチーム方々ご連絡ください。お名前掲載いたします!)
[作品内容]「銀(導電性接着剤・導電インク)」と「亜鉛プレート」の間にペーパーを挟み込み、そこに「レモン汁」を垂らすと、発電しLEDライトがつくという作品。遂に「接着THON」でエネルギーが誕生してしまいました!

「第3回接着THON」作品プレゼンテーション

第1回、2回、3回と開催された「接着THON」を通じ、セメダイン株式会社 手塚 努さんは、感想としてこのように話されます。

post_strong_01 みなさんの「ものづくり」に対する熱意に触れ、私たちの未来は明るいと感じましたし、なにより「ものづくり」に対する勇気をいただきました。
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この場にいたみなさんも、同じように感じていたのではないでしょうか。

改めまして、「接着THON」関係者(主催:セメダイン株式会社、協賛:AgIC株式会社、TechShop Tokyo、株式会社なまえめがね、イベント運営:株式会社スパイスボックス 山崎 晴貴さん)、並びに参加者の皆様、本当にお疲れさまでした!

第3回接着THON



セメダイン株式会社
AgIC株式会社
TechShop Tokyo
株式会社なまえめがね
株式会社スパイスボックス
OXOXO(ゼロバイゼロ)

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