大木 祐二
monofarm編集室
編集長
mononfarmウェブマガジン編集長を務め、monofarmの発起人でもあります。
未来のものづくりはどういった「コト」や「モノ」であるのかを通じて、みなさんとのつながりを求めてウェブマガジンを立ち上げました。
monofarmから新しいものづくりの芽がたくさん育つことを目標に活動中。

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めざせ100福祉!日清食品グループの「百福士(ひゃくふくし)プロジェクト」
私たちが生活するなかで、最もかかすことができない「こと」。それは「食」ではないでしょうか。あたりまえのことではありますが、私たちにとって共通して毎日欠かせないイベントであると思います。しかし、時として起こる災害や紛争、天災によって「食」が満足のいかない状況ともなり、今この時も飢えに苦しむ多くの人々もいます。このように、私たちにとってかかすことのできない「食」にフォーカスしようと、日清食品ホールディングス株式会社 広報部 高橋さまにお話をうかがいました。

日本に即席麺が初めて誕生したのは、1958(昭和33)年のことです。みなさんに親しまれている「チキンラーメン」が世界初のインスタントラーメンとして誕生しました。「チキンラーメン」の産みの親であり、日清食品の創業者である安藤百福(あんどうももふく)さん(以下、「百福さん」)は、生前「4つの創業者精神」を残されました。


<安藤百福さんが唱える「4つの創業者精神」>

①「食足世平(しょくそくせへい)
 『食が足りてこそ世の中が平和になる』

②「食創為世(しょくそういせい)」
 『世の中のために食を創造する』

③「美健賢食(びけんけんしょく)」
 『美しく健康な身体は賢い食生活から作られる』

④「食為聖職(しょくいせいしょく)」
 『食の仕事は聖職である』


この言葉を体現する活動として、百福さんは「食とスポーツは健康を支える両輪である」という理念のもと、スポーツ振興や食育に取り組み、1983年には私財を投じて青少年の心身の健全な育成や食文化向上のための事業を推進する「安藤スポーツ・食文化振興財団(安藤財団)」を設立しました。この財団の具体的な活動は自然体験活動を支援する「トム・ソーヤスクール企画コンテスト」、自然体験活動の指導者を養成する「安藤百福センター(正式名称:安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター)」を設立運営しています。また、新しい食文化創造支援活動として「新しい食品の創造・開発を表彰する食創会」を1996年に設立しています。発明・発見の大切さを伝える活動として大阪府池田市に「インスタントラーメン発明記念館」、横浜市みなとみらいに「カップヌードルミュージアム」も開館しています。子どもたちの陸上競技活動支援として1985年から「日清食品カップ全国小学生陸上競技交流大会」、1999年から「日清食品カップ全国小学生クロスカントリーリレー研修大会」などを後援しています。

このように、社会貢献活動に熱心であった百福さんの遺志を継ぐ「百福士プロジェクト」を企業プロジェクトとして2008年よりスタートします。では「百福士プロジェクト」とは一体どのような活動なのでしょうか?

post_strong_01 創業50周年を迎えた2008年から、次の50年に向けて私たち日清食品グループがはじめているのが、「百福士(ひゃくふくし)プロジェクト」です。 社会貢献活動に熱心だった創業者・安藤百福(あんどうももふく)の志を受け継いだグループ社員たちが50年間で100の日清食品グループらしい、オリジナリティー溢れる社会貢献活動を行うプロジェクトです。(日清食品広報部 高橋晶子さん談)
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「百福士プロジェクト」を取組むにあたり、5つのテーマがあるようです。


1.未来の「創造」の為に
  「人間にとっていちばん大事なのは創造力であり、発明発見こそが歴史を動かす」

2.未来の「食」の為に
  「食こそ、人間が生きていく上でいちばん大切なものである」

3.未来の「地球」の為に
  「温暖化対策など、環境と生態系のバランスを維持する活動を、しっかりと支えていきたい。」

4.未来の「健康」の為に
  「美しく健康であるためには、賢い食事が大切」

5.未来の「子供たち」の為に
  「未来をつくる「子供たち」の成長を、楽しく面白くサポートします。


この5つのテーマのもと、「百福士プロジェクト」は現在までに「12」のプロジェクトが行われ、現在進行中のプロジェクトもあります。現在までに開催された「百福士プロジェクト」をいくつかご紹介させていただきます。心をくすぐるプロジェクトネーミングに親しみが湧きます。

<第1弾 アフリカ事業化支援 Oishii(おいしい)プロジェクト(2008年2月~)>

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第1弾 アフリカ事業化支援 Oishii(おいしい)プロジェクト

post_strong_01 この「Oishiiプロジェクト」は、インスタントラーメンで空腹を満たすだけの単なる食糧支援ではなく、1つの「食産業」としてアフリカの人々が自分たちでインスタントラーメンを生産し販売してもらえるよう、事業化支援の取り組みです。2013年6月ジョモケニヤッタ農工大学との合弁会社を設立し、現地で即席麺の販売を開始しました。
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<第2弾 自然体験指導者養成 あやしいオヤジを、正しいオヤジに変える!プロジェクト(2008年10月~2014年8月まで計10回開催)>

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第2弾 自然体験指導者養成 あやしいオヤジを、正しいオヤジに変える!プロジェクト

post_strong_01 リタイヤされた団塊世代の方々が、ぶらぶらするだけの『あやしいオヤジ』にならない為、50歳以上の社員を社内募集して自然体験活動の指導者資格を取得してもらい、ボランティアとして将来を担う子どもたちに自然のすばらしさや楽しさを教える『正しいオヤジ』に変るプロジェクトです。今までに社員153名が指導者資格を取得しています。
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<第5弾 社員のボランティア支援プログラム 社員の大ボラ応援します!プロジェクト(2010年3月~2012年11月)>

post_strong_01 社員が自ら取り組む社会貢献活動に対して、活動資金の一部を支援することで、社員およびその家族が積極的にボランティア活動に取り組めるようにすることを狙ったプロジェクトです。
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<第6弾 駅伝日本一がおいしい走り方教えます。走食系チルドレン育成プロジェクト(2010年9月~2013年3月)>

post_strong_01 子どもたちの健全な育成を目指し、「正しい食の知識」と「正しい走りかた」を伝えていくことを目的にスタートしました。いままでに、日本全国の小学校50校で実施しています。
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<第7弾 児童厨房に入るべし!プロジェクト(2011年7月~2013年4月)>

post_strong_01 調理体験、職場体験を通して、子どもたちに手作り料理の「おいしさ・たのしさ・ありがたさ」を学んでもらい、食に対する正しい知識と感謝の心を育くむことを目的としました。
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<第10弾 全日本 育麺 (イクメン) メニューコンテスト(2012年10月~2013年3月)>

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第10弾 全日本 育麺 (イクメン) メニューコンテスト

post_strong_01 日本では育児を積極的に行う「イクメン」と呼ばれる男性が増えてきています。「身近な即席麺を通じて子育てを楽しみたいお父さん」を当社では「育麺」と名づけ、お父さんと子どもが協力しながらインスタントラーメンを使った料理を作り、「創造」「楽しさ」「経験」を共有し、父子の絆を深めてもらう為、この「全日本 育麺メニューコンテスト」を実施しました。
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<第11弾 東北の未来へ RUN RUN!プロジェクト(2013年10月~)>

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第11弾 東北の未来へ RUN RUN!プロジェクト

post_strong_01 東日本大震災で被災した岩手県・宮城県・福島県 3県の被災した小学校10校を、日清食品グループ陸上競技部が訪問し、安藤百福創業者の発明・発見の仕方のヒントと上手に走る為の講義を楽しく実施しています。
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<第12弾 もしもの時の日清メン 養成プロジェクト(2014年5月23日~24日(大阪)、7月25日~26日(東京))>

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第12弾 もしもの時の日清メン 養成プロジェクト

post_strong_01 今後、首都圏直下型地震、東海地震、南海地震などの被害が想定される中、防災備蓄品としても有効な商品を持つ日清食品グループ社員として、いつ、どこにいても自身の命を守れ、命を救える日清マンを目指します。その上でキッチンカーでの災害時オペレーションも習得しました。大阪開催は5月24日30名、東京開催は7月26日33名のグループ社員が参加し、会社を避難所と想定した1泊2日の研修を実施し、全員が救命技能認定証、危機管理主任者4級を取得できました。
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このように、暮らしを豊かにするアイデアあふれる「百福士プロジェクト」を通じ、参加し取組まれた社員の方々の意識の変化はあるのでしょうか。

post_strong_01 社員が直接参加する企画はいくつかありますが、その中で特に意識の変化が見られたのは、第12弾の「もしもの時の日清メン養成プロジェクト」でした。 このプログラムでは、今後予想される大震災に対して、どうしたら自分を守り、人を助けられるかの会社宿泊型の講習と、その時に被災現場でカップ麺を提供する「キッチンカー」の運営スキルを学ぶ研修を実施しました。 参加した社員は所属するグループ企業で、研修で得た知識を発信し共有するため、率先し伝え取組む姿がありました。それは意識の変化から生まれた行動だと感じています。
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さらに、「百福士プロジェクト」に参加された地域住民の方々との「つながるイメージ」についてお聞きしました。

post_strong_01 東日本大震災2年目で少しでもお役に立てればとの思いで、百福士第8弾「東北の未来を発明しようプロジェクト」を行い、3年目企画として百福士第11弾「東北の未来へ RUN RUN!プロジェクト」を甚大な被害を被った岩手・宮城・福島の3県で実施しています。 被災直後、物資支援させて頂いたカップヌードル、どん兵衛が「大変ありがたかった」、キッチンカー支援で頂いたカップヌードルが「温かく美味しかった」などの感謝の言葉を頂きました。また、第11弾の「東北の未来へ RUN RUN!プロジェクト」では、毎回、日清食品グループの陸上競技部選手2名が小学校を訪問し、先生や生徒から「一流選手から直接指導を受けられて感激です。」などのコメントを頂いています。
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「百福士プロジェクト」の取組を通じ感じられる、真に暮らしをゆたかにする「ひと・こと・ものづくり」についてうかがいました。

post_strong_01 日清食品は即席めん事業を主としていますが、目指すところは、人々の生活を豊にする付加価値をお届けすることだと思っています。 例えばお客様が食べる食品は安全・安心であることは当然のことですが、チキンラーメン、カップヌードルが受け入れられたように多くの人々のニーズにマッチし、生活を豊かにできることが重要だと思います。 また消費者の方々にご購入いただく事で社会貢献出来るコーズリレーテッドマーケティング(寄付金付き商品販売)といった消費者参加型の社会貢献を「チキンラーメンブランド」で実施していますが、今後、私たち人類の暮らしを少しでも豊かにしていける一つの形になればと思います。
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「百福士プロジェクト」の今後の展望や目標として、

post_strong_01 一口に社会貢献と言っても多岐に渡り、まだまだ百福士となる多くのアイデアが身近な所に眠っていると思います。「EARTH FOOD CREATOR」として世界中を食の楽しみ、喜びで満たすことを通じ社会や地域に貢献できる、100のプロジェクト実施を目指して行きたいと思います。 また日本で生み出された即席麺が世界食となっており、「百福士プロジェクト」もグローバルに世界各地で実施することも検討しなければいけないと思っています。
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私たちの身近な食品の一つと言える「即席麺」を生み出した安藤百福さんの情熱が、今もなお暮らしを豊かにする社会貢献活動「百福士プロジェクト」となり、私たちにエールを送り続けます。


百福士プロジェクト
日清食品グループ

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