Takeshi Yamazaki
monofarm編集室
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未来のものづくりと地域の活性化をどのように行いプロモーションをしていくかを模索し日々奔走しています。

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絵本を通じて地域とつながる、
絵本とおはなしの店「おばあさんの知恵袋」
JR中央本線国分寺駅南口から歩いて2分、入口が煉瓦に囲まれた絵本とおはなしの店「おばあさんの知恵袋」はあります。絵本を通じて地域とつながる取り組みを実践されている「おばあさんの知恵袋」の三田村慶春さん(以下三田村さん)にお話しを伺いました。


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「おばあさんの知恵袋」外観


入口は重厚な金属のドアがあり、そのドアを開けると天井の高さまである本棚があります。この絵本とおはなしの店「おばあさんの知恵袋」はもともとドイツ料理のレストランでした。40年ほど前に三田村さんとお母さんらが中心となりオープンをしました。三田村さんは当時、市の職員であり図書館で司書として活躍されていましたが、図書館の仕事が終わった夜には三田村さんもレストランのソースの仕込みをするなど手伝いをされていました。


2002年にお母さんが病で倒れたことで、レストランをたたむことになり、司書をされていた三田村さんは飲食店よりは本屋のほうが体力的に負担が少なく自身の経験を活かしながら店を続けていける、ということで本屋さんをやることになりました。


post_strong_01 一般の本屋さんで扱うような本だとお客さんから質問されて難しいものもありますが、絵本屋さんであれば答えられるかなということで絵本屋にしました。お店の名前はお母さんがいろいろ知恵を使ったような店づくりをしていくということで「おばあさんの知恵袋」になりました。
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「おばあさんの知恵袋」入口の看板


この「おばあさんの知恵袋」は絵本や児童書だけをお客様に売るだけではなく、お店や取り扱っている本がきっかけで人と出会ってさまざまな人がつながる場所であり、三田村さんは一方でみなさんの前で読み聞かせなどのような“語り”(ストーリーテリング)の活動も行っていて、ここで読み聞かせや“絵本と語りの講座”なども行われています。


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「おばあさんの知恵袋」入口のボードならびに店内の様子


post_strong_01 ここでは地域のお母さんはもちろんですが、子育てが一段落ついた女性のみなさんも読み聞かせをやっています。こういった年代の女性の方が子育てを終わられて、そのあとに親の介護などをやらなくてはいけなくなる。その間の期間に地域の活動だとかご自身がやりたいことを見つけられないと、親の介護などをやったあとのお年寄りになったときに、何かはじめるということはとても大変なことなのです。
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ここで読み聞かせなどの“語り”をやりたいということであれば、それを身につけて頂いて途中できない期間があっても、おばあさんになったときにとても味がある語りができるそうです。この“語り”がその人の生きがいにもなるといいます。


post_strong_01 どなたでも自分のお子さんやお孫さんだけではなく、地域のお子さんに“語り”ができますよということを伝えたいです。 post_strong_02


地域のお子さんをみなさんで育てるということでもあるといいます。そうするとみなさんが地域とつながる機会ができるということです。
もちろん男性の方も“語り”をやっていただいてもよく、欧米では“語り”をされるのは男性が多いとのことです。


その他にも地域のコミュニティスペースとして、様々なワークショップやまたギャラリーとしてイラストや写真の展示も行えます。また国分寺市市内のいくつかのお店と一緒に「音の葉HomeConcert」の開催をしていて「おばあさんの知恵袋」では毎月一回行っていて、音楽家の方が数名きて本物の音が聴けます。もちろんお子さんがいても大丈夫です。これも地域のみなさんがつながれる機会が出来るということですね。


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「音の葉HomeConcert」 案内しおり


三田村さんに今後の夢をお聞きしたところ


post_strong_01 書店を新しく開くととても大変です。このような絵本屋さんを開きたいという方はたくさんいらっしゃいます。そういったみなさんに対して“100冊から絵本屋さんが開ける”というアドバイスをしています。100冊の絵本があれば、読み継がれた絵本はだいたい揃います。すでに西東京市と静岡県の2店舗で開店しています。今後こういった取り組みを拡げていきたいですね。
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暮らしの中に生活の一部として、絵本や本が気軽に読むことができ訪れるところを、まちの中につくっていきたいといいます。


post_strong_01 ゲームやスマホで子供たちが育っている時代ですから、子供たちの言葉の環境を充実させるには、本を読んだり読み聞かせを聞いたりしてほしいです。子どもたちに、思いやりや想像力を高めるなど成長に差がつくと思います。
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post_strong_01 実際に本屋さんに行って、たくさんある本の中から自分が意識して探したり選んだりする行為が能動的で大切なことなのです。
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ともお話しをしてくださいました。
以前に比べるとまちの本屋さんが、通信販売で本を買いインターネットで本を読むなど一般のみなさんがするようになったため、店じまいをしてしまうなどみなさんが気軽に本を親しめる環境が減ってきています。


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「おばあさんの知恵袋」店内の様子


post_strong_01 「おばあさんの知恵袋」で“絵本と語りの講座”などでそこで関わったみなさんが、言葉を使って自分の想いを伝え相手の人の話を受け止める行為の中から、人と人との関わりが広がり“語り”の送り手になってほしいです。こんなに本が素晴らしいということをみなさんに伝えるメッセンジャーになってほしいです。
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こういった方が増えれば、それぞれの地域で人と人の関わりが増え地域がより活性化されていくことでしょう。
“言葉を武器にしないで楽器にしよう”は 三田村さんがつくった言葉で、言葉で相手を責めるのではなく活かすものにしてほしい、みなさんがそのようになってほしいと話して下さいました。それだけ言葉が大事であり、相手のことを考えてあげられることが大事だということなのです。


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「おばあさんの知恵袋」店内の様子


「おばあさんの知恵袋」で三田村さんのお話しをお伺いしている最中に一組の親子が来店されました。近くにある殿ヶ谷公園に遊びに行く途中に「おばあさんの知恵袋」に寄り、三田村さんとフレンドリーな会話をされていました。「おばあさんの知恵袋」は地域にしっかり根付いていて地域のみなさんになくてはならないものになっていると感じます。
きっとこれからも「おばあさんの知恵袋」と三田村さんは、地域のみなさんに本の大切さや言葉が大事だということを伝えていかれることでしょう。


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右の写真の本は三田村さんの翻訳された児童書などです


「おばあさんの知恵袋」 ホームページ
音の葉concert ホームページ

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