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ものづくりを通じて成長、自立をめざす『かたつむりの会作業所』
みなさんは町のどこかで“共同作業所”という建物を目にしたことがあるかと思いますが、どのような活動をしているのか、よくは知らないという人も多いのではないでしょうか。
東大和市にある「かたつむりの会作業所」は、知的障がいをもつ人々の働く場を提供している、市内に10ヶ所ある就労継続支援B型とよばれる就労施設と、生活介護事業の多機能型事業所です。今回は、施設を運営している『社会福祉法人えいぶる』の上岡伸年さんにお話を伺います。

かたつむりの会作業所の職員・上岡伸年さん
かたつむりの会作業所の職員・上岡伸年さん

monofarm_tamago_kari「就労継続支援B型事業所」とは

“就労継続支援B型”とは、通常の事業所に雇用されることが困難な障害のある方に対し、生産活動などの機会の提供、知識および能力の向上のために必要な訓練などを行うサービスです。生活介護事業とあわせて“多機能型事業所”とよばれます。

2012年にできたという真新しい建物には、利用者の方々と職員の明るい声が響き渡ります。こちらの施設では、紙の手提げ袋加工や電子部品の組み立ての受注を受けたり、また新しいサービスとして自動車の洗車をおこなったり、併設されている喫茶店「ら*ごんた」での自主製品製造販売といったさまざまな作業をこなし、社会的自立をするために就業訓練をしているほか、常時介護が必要な方々においても、簡単な作業をおこなっているとのことです。

「障害を持つ子たちが、地域で普通に暮らせるように」という願いから設立された同会は、20年以上前に東大和市立第一中学校の父兄会を母体に発足したもので、小さな輪がどんどん広がり、2002年に社会福祉法人化してから10年以上にもなります。

利用者が作った商品、作業中の光景
利用者の方々が作ったお菓子・ハンドメイド品の販売/紙の手提げ袋加工の作業中

併設の喫茶店「ら*ごんた」は、4名ほど着席できるテーブルがあるほか、テイクアウトメニューも充実していて、近所の人たちの憩いの場となっています。こじんまりとしているスペースながらも、お弁当に、ケーキに、クッキーまで豊富なメニューを取り揃えています。看板メニューは焼きそば(200円)です。その他にも手作りクッキーやハンドメイドの刺繍品など、店内には利用者が手作りしたこだわりのひと品が並びます。練習の場とともに地域の人との交流を広げるため、喫茶店をオープンしたとのことです。ここでの売上は、利用者の方々の工賃に充てられます。

最近は、竹酢液の販売も始めたそうです。こちらは市内にある狭山緑地の竹林に生えている孟宗竹を竹炭にするために燃やす際にあがる煙を冷却し、数ヶ月かけて自然放置して液体を分離させ、不純物を取り除くことでできあがるとのこと。これも地産地消のひとつの形ですね。竹酢液は、殺菌、消毒、皮膚トラブル対策などに効果があるとされていて、身体に、地球に、やさしい商品です。

「メイドイン東大和」の竹酢液
「メイドイン東大和」の竹酢液

また、年に数回イベントを企画して、地域住民との交流にも力をいれています。昨年は、上北台市民センター内にある「喫茶じゃらんじゃらん」にて、国立音楽大学の学生を招いてミニコンサートを開催し、地域の人々と交流が深められたそうです。また、利用者同士で旅行に行く企画など、外での活動も積極的に行い、さまざまな人と関わる機会を作っています。周囲のみなさんの支援や理解をいただき、自立への取り組みを行っています。

かたつむりのように、少しずつではありますが、確実に、おのおののワークスタイルを大切にしながら、社会的自立をするために一歩一歩進んでいきます。

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