大木 祐二
monofarm編集室
編集長
mononfarmウェブマガジン編集長を務め、monofarmの発起人でもあります。
未来のものづくりはどういった「コト」や「モノ」であるのかを通じて、みなさんとのつながりを求めてウェブマガジンを立ち上げました。
monofarmから新しいものづくりの芽がたくさん育つことを目標に活動中。

記事の絞り込み

学生団体N.G.I.と子ども達が描く「みながHappyにつながる未来」をめざして。
東京都立川市子ども未来センター」を活動拠点とし、大学生(2014年5月現在)だけで形成され、主にイベントを企画運営しながら学生団体N.G.I.さん(以下「N.G.I.」)は活動しています。子ども達やその身近にいるかたがたが「Happyな未来を想い描ける」ようイベントを通じて自分たちで考え学び取組まれています。

NGI_image03

学生団体N.G.I.ロゴマーク

N.G.I.は当初、「公益社団法人 学術・文化・産業ネットワーク多摩(以下「ネットワーク多摩」)」の元で、「ネットワーク多摩学生委員会」として発足し、学生主体で取り組む「それいけ!たまレンジャー!!」という小・中学生対象のイベントを企画・運営したことからはじまりました。現在は、「公益社団法人 学術・文化・産業ネットワーク多摩」から独立し、「Design Lab. t.s.d.c.」さんが運営コーディネートを務める学生団体として活動しています。N.G.I.の名称は、前身団体である「ネットワーク多摩学生委員会」の頭文字をとり名付けられました。主な取り組みとして「ネットワーク多摩」さん主催の「それいけ!たまレンジャー!!」というイベントを年に2回(夏・春)の企画・運営を続けるほか、地域の企業やNPOと共に主に子どもを対象としたイベントを実施しています。

NGI_image02

第13回“それいけ!たまレンジャー!!”~植えて!燻して!いただきます!!(集合写真)

「たまレンジャー」と聞くと、まず「戦隊物」のレンジャーイメージを思い浮かべるかたが多いのではないでしょうか? しかし、「たまレンジャー」は、「子どもたちが多摩地域を守る!」というレンジャーイメージとなるようです。

イベントを通じ子どもたちと接する際、N.G.I.メンバーはそれぞれの想いを込めて接しています。

post_strong_01 <N.G.I.(前代表):野島さん(以下「野島さん」)>
「子どもだから」ではなく、なるべくフラットな関係で接っするようにしています。イベントを企画運営するにしても、ただ楽しいだけではなく、参加した子ども達には必ず何か持って帰ってもらいたいと考えています。敢えて厳し目に接するような場面もありますが、そこには「言える人間」と、それを「フォローする人間」という大切な関係性があると思うんです。学校生活においても同じ事が言えます。悪い事は悪い、良い事は良いをはっきり白黒つけて接することが大切に感じます。
post_strong_02

post_strong_01 <N.G.I.(代表):野口さん(以下「野口さん」)>
野島さんの「対等な関係性」で接することはもちろん大切と感じますが、子どもたちを預かっていることでもあるので、安全面の配慮を徹底しています。そして、子どもたちが自主的に参加できるようなイベントになるよう心がけています。私たちが、子どもたちのやりたいことを制限してしまうことのないようにしてゆきたいです。
post_strong_02

post_strong_01 <N.G.I.メンバー:唐澤さん(以下「唐澤さん」)>
「たまレンジャー」は課外活動になるので、学校では味わえない出来事がとてもたくさんあります。なので、子どもたちへ「外で思いっきり楽しもう!」といった声がけをするよう心がけています。私は教育学部でもあるので、子どもたちと一緒に自分自身も、先生としての面を勉強できる学びの機会として、課外と学内での活動を通じ得る事を目一杯楽しみ、楽しませてあげられることを大切にして子どもたちと接しています。
post_strong_02

post_strong_01 <N.G.I.メンバー:半田さん(以下「半田さん」)>
イベントを企画運営するにあたって、これから社会人に至るプロセスを考えたとき、自分たちが大きく成長できる絶好の機会であり経験ともなるため、子どもたちにとってもお互いに学びの場であることを意識して接しています。
post_strong_02

NGI_image01

N.G.I.定例企画会議

メンバー各々が感じている「学生団体N.G.I.」の取組む姿勢として、「子どもたちと一緒に同じ目線で、自分達も学び・楽しむ」といった共通ビジョンがあるため、お互いに足りない部分を補いながら、継続してイベントを企画運営できていることにつながってゆきます。学生団体であるため、世代交代はつきものですが、その時のメンバーがいつでもベストメンバーとなれる体制作りができているようです。

そもそも、「N.G.I.」メンバーにつながっていった経緯はどのようなカタチであったのでしょうか?

post_strong_01 <Design Lab. t.s.d.c.代表:佐藤さん(以下「佐藤さん」)>
当初、明星大学さんに「ネットワーク多摩」さんの事務局があり、そこで「ネットワーク多摩学生委員会」が立ち上がりました。当時、私は「ネットワーク多摩」さんの職員で、彼らの担当をしていたこともあり、「ネットワーク多摩学生委員会」の立ち上げメンバーでもありました。それから組織変革があり、「ネットワーク多摩学生委員会」の存続が危ぶまれましたが、私が代表を務める「Design Lab. t.s.d.c.」がN.G.I.の運営を引き継ぐ形として現在の体制が作られたという経緯があります。
post_strong_02

それはある意味、N.G.I.さんの前進である「ネットワーク多摩学生委員会」の継続性を保つための一つの方法でもありました。以前と現在では、N.G.I.さんへの佐藤さんの関わり方も変わって来たようです。

post_strong_01 以前は、佐藤さんもミーティングに関わっていたのですが、今は佐藤さんのファシリテート力であったり、イベント監修ノウハウであったりが私達にも身に付いて来たので、最近は私達を見守っている感じですね。ある程度学生達に任せて大丈夫と判断いただいている部分もあるのだなと感じています。
post_strong_02

と野島さんは言います。大学在学中に、佐藤さんより「お墨付き」を得られるほどのコミュニケーション技術が習得できることは、将来のキャリア形成においてとても大切な経験となるのではないでしょうか。

NGI_image13

N.G.I.定例企画会議風景

イベントを企画する際は、まず皆でやりたい事をアイデアとしてもちより、その組み合わせでイベントテーマを決定してゆきます。

post_strong_01 運営スタッフも含めた、イベント参加者が皆楽しめる事を重視して考えています。そこに達するまでは、誰の意見を採用するということではなく、皆の意見を吸い上げブラッシュアップしながら一つの企画に落とし込んでゆきます。それができることが、N.G.I.の良さだと思うんです。
post_strong_02

と野島さんは言います。また、「皆が楽しめるイベント」を企画運営するにあたり重要な「もの・こと」として、

post_strong_01 今後は子ども達の一番身近な存在である保護者のかたがたも一緒にイベントに参加していただくものにしてゆきたいです。
post_strong_02

と語ります。

post_strong_01 前回の、「それいけ!たまレンジャー!!」イベントでジャガイモの種芋を植えたので、次は6月21日に皆で収穫するイベントを行います。今回は、前回ご協力いただいた株式会社FIOさんとN.G.I.の共催イベントとして開催させていただくこととなりました。
post_strong_02

NGI_image07

第13回“それいけ!たまレンジャー!!”~植えて!燻して!いただきます!!(種芋植え付け写真)

と野口さんが目を輝かせて話されていました。N.G.I.として「それいけ!たまレンジャー!!」イベントは今後も軸となるイベントとなりますが、また一つ新しいイベントのカタチとして、企業共催での開催が行えることと今回なりました。この意味は大きく、継続的な地域の人とのつながりを形成してゆくイベントともなるため、結果的に「それいけ!たまレンジャー!!」イベントの活性化へつながることにもなります。お互いが補完しながら大きな人のつながりを形成できるイベントとなってゆくことにメンバー皆期待を膨らませます。これは、新生N.G.I.として初の取組みでもあり、独立し継続性を見いだした成功事例とも言えます。そして、野島さんは言います、

post_strong_01 N.G.I.のイベントに参加したり携わることで、地元の魅力を伝えてゆける子ども達になって欲しいです。例えば、海外のかたたちに地域の魅力を聞かれたときに、こたえられることって大切だと思うんです。自分が小さいときに参加したイベントで、水について勉強するテーマだったのですが、それがとっても面白くていまでも鮮明に記憶に残っているんです。やはり、小さい頃に経験した楽しい事ってある程度記憶に残ると思うんです。N.G.I.のイベントを通じて、その記憶が地元の自慢につなげられたらと感じています。
post_strong_02


NGI_image08

第13回“それいけ!たまレンジャー!!”~植えて!燻して!いただきます!!(収穫写真)

今後もイベントを通じ、子どもを中心とした多様な人との継続的なつながりを形成されてゆくN.G.I.さんが感じる、‘これからの「ものづくり」’についてお聞きしました。

post_strong_01 「ものづくり」において、実際にものを作り共有することも大切ではあるのですが、既存のものを作り続けることはもはや終息したと感じてます。新しいものを開発する事でいいますと、生み出せるかたがたは世界にたくさんいますし、しかも何でもネットで購入できてしまいます。そういった中で一番「ものづくり」において重要なことは、「人としてどれだけ好きになってもらえるか」ということだと思います。
post_strong_02

N.G.I.さんが行った「ものづくり」の好例として、皆で多摩に関連した内容で作った「多摩カルタ」があります。現在から2年前ですが、「多摩カルタ」を作るにあたり、以前よりつながりのあったNPO団体さまが自分たちで漉いて作ったケナフという紙をご提供いただいたそうです。そういった連携が得られたことは、N.G.Iさんの取組みを通じ「人として好きになってもらえた」結果でもあります。

NGI_image11

多摩カルタを作った当時を振り返り楽しそうなN.G.I.メンバー


NGI_image12

子ども達とみんなで作った多摩カルタ

そしてもう一つ、N.G.I.さんの現在の取組みを形作る大きなきっかけとなったことが、2011年3月11日に起こった東北沖地震により甚大な被害を被った陸前高田市に自分たちの手で届けた、「モザイクアート」でした。自分たちの無力さを痛感したと同時に感じ得た、「自分たちがまずできること」について再度深く考えさせられたそうです。こういったプロジェクトがきっかけとなり、地域に対してより見識を深めて行く取組みへとつながっていったそうです。

NGI_image04

陸前高田市に「モザイクアート」を届けたときの様子


OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「モザイクアート」(陸前高田市へ寄贈)

野口さんより今後の目標や展望をお聞きしました。

post_strong_01 これからも子ども達と共に、学校では学べない事や自主的に参加してもらえるイベントの場を提供するとともに、地域の子どもだけでなく大学生や、保護者のかたがたとN.G.I.の活動を通じて接してゆきたいです。特に多世代交流や多摩地域の活性化、そしてイベントを主体とした取組を行うことを目標とし、「ひと・もの・ことづくり」につながる活動となる、『「場」づくり』を企画運営してゆきます。
post_strong_02

NGI_image06

学生団体N.G.I.メンバー(右から佐藤さん・野島さん・野口さん・唐澤さん・半田さん)

N.G.I.は、イベントを通じて「みながHappyにつながる未来」を子ども達と一緒にめざします。
私達も、N.G.I.メンバーとそして子ども達と一緒に「Happyな未来」について考え楽しむことからはじめてみませんか?

いったい、子ども達はイベントを通じて、どのような「未来」を想い描いてゆくのでしょうか。
N.G.I.が描く「みながHappyにつながる未来」は、はじまったばかりです。

学生団体N.G.I.オフィシャルfacebook
Design Lab. t.s.d.c.

関連記事